ドナルド・キーン・センター柏崎 概要

展示概要

施設概要展示概要設立の背景設立の目的及び理念

日本文学や日本文化を世界の檜舞台に上らせたキーン先生の今日までの歩み、その多彩な文学研究の世界、愛してやまない日本への思い、それらを一望に、かつ俯瞰的に、さまざまな視点で展示します。

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大型映像ホール

当センターの大きな特徴の一つが豊富な映像資料です。キーン先生の「人となり」「作品・業績」「日本への思い」などをテーマに制作した映像作品は40本を超えます。そうした映像作品を200インチの大型スクリーンで上映する大型映像ホールは、限りなく日本を愛するキーン先生の思いを映像で伝える場でもあるのです。

ドナルド・キーンと柏崎市民の出会い、それは中越沖地震

柏崎市民とキーン先生の出会いは2007年7月に発生した中越沖地震に遡ります。震度6強の激震に見舞われた柏崎市民が復興の険しさに立ちすくんでいたときでした。一つの文化活動が企画され、実現に向けて動き出していたのです。それは、キーン先生の提案による古浄瑠璃「越後国柏崎 弘知法印御伝記」の復活上演でした。

300年の時空を超えてよみがえった古浄瑠璃「越後国柏崎 弘知法印御伝記」

その古浄瑠璃は、1962年に友人である早稲田大学の鳥越文蔵先生が大英博物館で発見した日本に現存しない幻の古浄瑠璃でした。
柏崎では、市民による「柏崎ゆかりの古浄瑠璃を復活初演する会」が結成され、「越後猿八座」による復活上演を町ぐるみで支えていったのです。そして、その復活上演は、復興への道を歩む柏崎市民の、明日を照らす一条の灯となったのです。

2F

復元展示室

キーン先生の自宅は、コロンビア大学に近い、ハドソン川の川辺に建つ由緒あるアパートメントの11階にありました。その自宅の書斎は、キーン先生が原稿を執筆する仕事場であり、多くの友人たちと語らう場でした。その書斎と居間をそのまま再現した展示室は、日本文学研究一筋に生きるキーン先生の思いを知ることができる場でもあるのです。

日本文学との初めての出会い『源氏物語』

1940年、18歳のキーン青年はニューヨーク・タイムズスクエアの行きつけの本屋で2冊の本が目に留まります。値段をみると49セント。それがアーサー・ウェーリ訳の『源氏物語』でした。キーン青年は、激しくなる戦争の足音に慄きながら読み耽りました。人生を決める運命的な出会いでした。

ドナルド・キーンの今日までの歩み 年譜

1922年から今日までの年譜。「少年・青年時代」「海軍語学将校として従軍した太平洋戦争時代」「角田柳作先生に日本文学を学んだコロンビア大学大学院時代」「日本語を教えながら日本文学研究に没頭したケンブリッジ大学時代」「憧れの日本留学京都時代」「新しい日本文学通史を書こう決心するまで コロンビア大学教授時代(1)」「『日本文学の歴史』全18巻完結まで コロンビア大学教授時代(2)」「コロンビア大学教授時代(3) 文化勲章授章」「日本人となったドナルド・キーン」の7期に分けた時代区分の日本文学研究活動や歴史的背景、エピソードなどを貴重な写真などと共に紹介します。

日本文学研究の後進を育てた教育者 後を継ぐ者たちの肖像

1955年から2011年までの56年間、コロンビア大学で教鞭を執り続け、多くの優秀な日本文学研究者を育成しました。教育者としてのキーン先生の素顔と教えを受けて活躍する後進の日本文学研究者4人の素顔を紹介します。

ドナルド・キーンの仕事 代表作品

翻訳では、キーン先生自ら最高作と自賛している『徒然草』。文化評論では、「日本のこころ」の源流を探る『足利義政と銀閣寺』。語学将校として従軍した太平洋戦争中、任務で日本兵士の日記を解読し、深い感動を覚えた体験から日本人の日記に文学性を見出し、やがて日記文学論を確立。そこから生まれた『百代の過客』。評伝では、ドナルド・キーンでなければ書けなかった『明治天皇』、俳句と短歌に革命をもたらした人物論『正岡子規』を取り上げます。

ドナルド・キーンの仕事 日本文学研究の樹

ドナルド・キーンの多岐にわたる日本文学研究の世界を一本の樹にグラフィック化して展示します。ドナルド・キーンの日本文学研究の樹。

ドナルド・キーンの人間性や日本への思いを伝えるジオラマ

展示1 戦場のエロイカ・シンフォニー

太平洋戦争中、語学将校として従軍したドナルド・キーンの任務の一つが日本兵捕虜収容所での訊問でした。ある日、親しくなった日本兵捕虜の一人から、西洋のクラシック音楽が聴けないのが淋しいと打ち明けられ、シャワールームでレコード・コンサートを開いたのです。

展示2 碧い眼の太郎冠者

1953年夏、憧れの日本留学(京都大学)が実現すると、キーン先生は日本文化の習得に務めます。下宿から近い智積院で書を習い、能楽堂で観た狂言師の見事な芸に心を奪われ、大蔵流宗家の茂山千之丞に狂言を習います。3年後、1956年9月13日、キーン先生は品川・喜多能楽堂で狂言「千鳥」の太郎冠者を演じました。

ドナルド・キーンの文学研究世界を彩る人物図鑑

多岐にわたる文学研究の世界を4つの視点で捉え、それぞれの人物と如何に関わり、どのような研究世界を切り拓いてきたのかを見つめます。

■ 視点1…研究 テーマ「私の心を捉えた日本近世文学の二大巨星」

近松門左衛門、松尾芭蕉

■ 視点2…恩師 テーマ「我が師 コロンビア大学時代」

角田柳作

■ 視点3…友人 テーマ「終生の友」

永井道雄

■ 視点4…日本で出会った作家 テーマ「忘れえぬ作家たち」

谷崎潤一郎、川端康成、三島由紀夫、安部公房、司馬遼太郎